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高橋 ヤヒロ 廃墟写真展「硬骨に旋律」

Four Questions 高橋ヤヒロ 廃墟写真展「硬骨に旋律」

710日~18日まで、写真家・高橋ヤヒロさんの個展を行います。制作活動や展示について伺った、4つのQ&Aを紹介します。

Q1. 個展のタイトル「硬骨と旋律」には、どんな意図が込められていますか?

自然と共に姿を変える廃墟は生きているように見えます。
そこで壁や鉄筋など、建築物を形成しているものにフォーカスし、それらを、骨をあらわす「硬骨」と表現しました。

「硬骨」には意志の強さや自己の信念を貫き通すと言う意味も含まれています。
私が感じる廃墟の「ただそこに存在し続ける」という、硬派な職人にも似た印象も同時に表しています。

また、錆びた鉄や朽ちた木材、浸食する草木など、建物ではない外的要因たちを「旋律」と表現。

それぞれの廃墟の在り方には、唯一無二の個性を感じながらも、デジャブを感じる瞬間もあります。
音楽に似ているであろう、表現の自由と美を感じさせる、廃墟に共通したある程度の法則を表すために採用しました。

 

Q2. 高橋ヤヒロさんのこれまでの活動について教えて下さい。

フォトグラファーとして活動しています。
生まれは北海道札幌市。東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 油画コースを卒業しました。
幼少期から絵を描くことが好きで、小学生の頃に絵画教室へ通い始めました。
また、当時の少年漫画などに影響を受けたのもあり、漫画を描くことが趣味でした。


撮影に興味を持ったのは、高校生時代、絵を描くための資料集めでカメラを持つようになり、街を撮り歩いていたことがきっかけ。
建築や風景を好んで撮ることが多かったのですが、大学卒業後、元々憧れだった廃墟撮影に挑戦しようと思い立ち、全国各地の廃墟を訪問しました。
構図の取り方や色彩などには、絵画制作で培ったテクニックを写真に落とし込んでいます。

北海道ではグループ展を中心に活動。2019年から、拠点を関東に移しました。

現在は、デザインフェスタへの出展や写真集の委託販売、美容室での写真ディスプレイなどを行っています。
そして今回、COYAMAにて初めての個展を開催することになりました

 

Q3. 今回の展示作品や、その制作の背景を教えて下さい。

「浮世離れした世界」をテーマに、撮り下ろしの写真と、これまでに撮影した廃墟写真から厳選したものを展示します。

DMに使われている写真は、北海道にある鉱山跡を撮影したもの。そこには立坑、貯炭場に始まり、学校やアパートの跡なども残されています。
竣工からおよそ60年の月日が経った建造物群は、苔生し、鉄は腐食し、コンクリートに染み込んだ雨水によって大量のエフロレッセンス*が発生していました。
その様子は腐敗ではなく、時間と共に建造物が成長し生きているように見えます。

廃墟は、山奥など人通りの少ない場所に残されていることが多くあります。
そのため目的地までの道のりは、道無き道を行くこともあれば、野生動物に出くわすこともしばしば。
道中の危険が多く、特に足元には常に細心の注意を払わなければいけません。

それを乗り越えて辿り着いた先にある廃墟は、荒々しさと幽玄さを湛えて存在しています。

*エフロレッセンスコンクリート中の成分や物質が水分とともに滲み出し、空気に触れることによって固まったもの。
「白華現象」とも呼ばれ、多くは白く見える。

 

Q4. 個展への意気込みや、来場者へメッセージをお願いします!

今回が初の個展開催です。
今まで撮りためた写真を、みなさんに披露できることを大変嬉しく思います。

廃墟に足を運ぶ機会はなかなかないと思います。
そんな非日常の世界を今回の個展で楽しんでいただけると幸いです。

写真展示の他に、これまで出版した2冊の写真集に加え、新作写真集の販売を行います。
未公開写真を複数掲載していますので、こちらも是非ご覧ください。

 

INCUBATOR (廃墟写真集)INCUBATOR Ⅱ』(新作廃墟写真集)

SANSEVIERIA』(現役水処理場写真集)

 

このご時世、不安も多い日々ですが、この展示が皆さんの良い気分転換になることを願っています。

高橋ヤヒロ

Twitteryanohiro_t

Instagram:@yahiro_t